「ハカイジュウ」最終回あらすじ!武重先生の最後と行動から見る人格考察、白崎の性格考察と特殊生物の正体は?(ネタバレ注意)

「ハカイジュウ」最終回あらすじ!武重先生の最後と行動から見る人格考察、白崎の性格考察と特殊生物の正体は?(ネタバレ注意)

2010~2017年に「月刊少年チャンピオン」にて連載された大人気漫画「ハカイジュウ」

ぶっ飛んだキャラクター設定とストーリーが見所の作品になっていますが、この作品に登場してインパクトを残した武重先生、白崎のキャラクター設定と人格考察を解説してきたいと思います。

また最終回と特殊生物の正体についても話していきたいと思います。

初版発行日‎‎‎‎‎2010年8月6日発売
作者作者:本田真吾
巻数全21巻(コミックス)
ジャンルサスペンス
WikipediaハカイジュウのWikipedia
記事公開後も情報の更新に努めていますが、最新の情報とは異なる場合があります。(更新日は記事上部に表示しています)

解説を行う上でネタバレを含む場合があります。
まだ「ハカイジュウ」を見ていない方は最初に「ハカイジュウ」を読んで下さい。

ハカイジュウのあらすじ

私立立川学園高等学校に通う主人公の鷹代陽(たかしろ あきら)はバスケットボール部に所属しており、ライバルである久遠瑛士(くどう えいじ)と切磋琢磨していました。

陽と瑛士は幼馴染である未来(みく)に恋心を抱いており、バスケだけでなく、恋愛でもライバル関係にあり、青春を謳歌していましたが、ある日突然大きな地震が襲ってきます。
 
気を失った陽が目を覚ますと周りは訳の分からない化け物だらけでした

謎の化け物を目の前に必死に逃げる陽は瑛士やクラスメイトらの尻目になんとか学校の外に出ると、大小様々な化け物が街で大暴れをして絶望に暮れます。

果たして、陽は化け物から逃げることが出来るのか?

各巻ごとのあらすじは以下にて紹介しています。

「ハカイジュウ」最終回のあらすじ

ナルミによって救世主と崇められ、クローン製造装置によって復活する事になった武重満

多種多様な化け物の遺伝子を組み込まれた事で人類の殺戮を始めますが、魅央の姿を見た事で理性を取り戻し、帝王をフューズし、ナルミも取り込み無敵の力を手に入れた武重はハカイジュとなり、最終真価を遂げます。

地球が人類を滅ぼすために地上に放っていた特殊生物とのラストバトルに突入します。

< ここから最終回 >

ラストバトルを行っている武重ですが、白崎の記憶が脳をめぐり始めた時に動きが止まると「白崎が魅央を庇って命を落としたこと」や「魅央の事を心から愛していた事」を認知します。

武重は絶命しかけていた魅央を救うと白崎に「生きろ」と伝え、自らが呼び出したハカイジュを破壊。

するとハカイジュの中で育てられていた化け物たちが一斉に開放され、魅央は生きるために化け物と戦い続けます。

そして、15年後…

窮地に追い込まれた人類ですが、ハカイジュが破壊された事で新たな特殊生物は生まれなくなっており、人類は息を吹き返していました。

魅央とレンは2人の子供であるレオとリンと共に特殊生物と戦っており、魅央とレンは15年間で特殊生物の7割は駆逐出来た事を話し合う二人の前をレオとリンが駆け抜け、特殊生物と戦うシーンでハカイジュウは終了となります。

各巻ごとのあらすじは以下にて紹介しています。

武重先生の行動から見る人格考察

「ハカイジュウ」には様々な個性派キャラクターが出てきますが、その中でも最も強烈なインパクトを残したキャラクターが武重先生です。

最初は体育教師として特殊生物から逃げる為に人々をけん引しますが、徐々に変態性が解放されていきます。

武重というキャラクターの変遷を書きながら、深掘りしていこうと思います。

武重満先生の行動履歴
①鷹代、白崎、田所を映画館に招き入れ体育教師である事を紹介
②白崎に強い執着を見せて、彼女を守ろうとする男を殺害し始める。
③体育教師時代に教え子に執拗にセクハラを行い懲戒免職となる。
④化け物と戦うようになりハンマーで化け物を倒す
⑤ヘリコプター内で化け物に襲われ、白崎を助けるため化け物と一緒に飛び降り心中する
⑥ヘリコプターから落下する際に特殊生物に侵食され「フューズ」プロトタイプとして復活
⑦特殊生物に意識を乗っ取られそうになりながらも白崎を見て意識を繋ぎとめる。
⑧対特殊生物本部へ行き、トール型融合して「ファイナルフューズ」を行う。
⑨トール型の特殊生物を駆逐するも顕示欲が溢れ、スカイツリーを引っこ抜き帝王を復活させる
⑩帝王との圧倒的な戦力差に負けそうになるものの自らの体を犠牲にして核に突っ込み帝王を停止させる
⑪帝王とのフューズを行い、地球を救う。
⑫脳みそがナルミによって保管されクローン化させようとする
⑬クローン製造装置によって復活すると人類を全員殺そうとする
⑭完全体として復活し、人類・特殊生物を全てを破壊しようとする
⑮魅央から白崎の記憶が流れ込み、愛に目覚め破壊樹に突っ込んで自爆

序盤ではセクハラ教師として、性欲・暴虐の限りに暴れ回り、ヘイトがMAXに高まる存在になりますが、特殊生物と戦うようになってからはその戦闘力を遺憾なく発揮するようになります。

そして、白崎への歪んだ愛は武重の中で正当化されると同時に白崎の目的と叶える事が愛になるという漫画に趣旨に則った形に代わり、武重の暴力と執着心が人類にとって大きな武器になります。

フューズされてからも図抜けた執着心ゆえに特殊生物に精神を支配される事無く、その暴力性を活かす事が出来る為に戦闘能力は漫画でも突き抜けた存在になります。

最終回では「この漫画の主役は武重満なの?」と思うような情緒溢れる名場面を見せて消えていきました。

作者的にも武重を愛しているのが良く分かるキャラクターでした。

各巻ごとのあらすじは以下にて紹介しています。

武重満先生の最後

武重満、1度目の最後

元体育教師である武重満は変態キャラクター全開で白崎に近寄る男性を殺害したりとやりたい放題ですが、最後はカッコよく描かれています。

戦闘部隊のヘリコプターに乗り込む事に成功した鷹代たち

2台のヘリコプターで政府直轄の機関へ戻ろうとしますが、捕獲していた特殊生物が収納されていた箱を破壊し、戦闘部隊を殺害していく、白崎を襲おうとする特殊生物を庇った武重は自らの腕を切断されながらも、白崎を守るために特殊生物と道連れにヘリコプターから落下

落下する際の「泣くな白崎くん!君に涙は似合わん!我が妃は常に強くなければならんのだ!愛しているぞ、白崎くん!」は作中屈指の迷言となっています。

武重満、2度目の最後

ヘリコプターから落ちて死んだと思われていた武重は政府の手によって復活を遂げます。

特殊生物と人間の融合体であるフューズ03として復活し、圧倒的な戦力で特殊生物を倒し始める。

対特殊生物本部へ入り、トール型の特殊生物への融合(ファイナルフューズ)を行い、特殊生物のボスである「帝王」の復活を阻止するためにトール型の特殊生物と戦いますが、自らの自己顕示欲によって帝王を解放

帝王に一度は飲み込まれるものの喉を突き破って脱出し、自らの全てを賭けて帝王の核へ突っ込み、己の命を犠牲にして帝王を仕留める。

武重満、3度目の最後

帝王の核へ突っ込んで、命と引き換えに我が身を犠牲にした武重ですが、エボルであるナルミによって脳みそを取り出され、クローン製造装置に入れられたことで三度復活します。

復活した武重はエボルが束になってもかなわない戦闘力を持ち、地球が人類を滅ぼすために生み出した破壊樹と共に人類を滅ぼそうとします。

しかし、魅央を取り込もうとした時に白崎が魅央を出産した時や魅央を庇って亡くなった時の記憶が流れた事で魅央の味方につき、自らの身を犠牲にして破壊樹に突っ込み、破壊樹の破壊する事に成功し亡くなります。

各巻ごとのあらすじは以下にて紹介しています。

武重満先生の名言(迷言)

ここではハカイジュウの裏主役である武重満先生の名言(迷言)を紹介していきます。

ゆくゆくは2人でここに国を築こう

私が王で君が妃だ!
私の”理想の伴侶”となれ!

その資格が君にはある

引用元:ハカイジュウ(3巻)

ザ・ストーカーというような粘着・執着からの妄想爆発と言うような怖い迷言でした。

泣くな白崎くん!

君に涙は似合わん!

我が妃は常に強くなければならんのだ!

愛しているぞ、白崎くん!

引用元:ハカイジュウ(4巻)

白崎を守るためにヘリコプター内にいる特殊生物と共に落下した時の武重先生の言葉

今の私…は…

無敵だ…ぞ!!

引用元:ハカイジュウ(9巻)

「フューズ」プロトタイプとして復活した武重先生の言葉

邪魔者はいらんな
2人だけの世界…
我々はアダムとイヴになるのだ…

そのために君以外の全人類を抹殺する!!
1人残らず!!

2人で素晴らしい世界を一から創ろう!!
白崎くぅん!!

引用元:ハカイジュウ(21巻)

クローンによって復活を果たした武重の言葉

生きろ!!魅央!!

絶望に立ち向かえ!!
抗い戦い続けろ!!
君たちが新たな世界を築くのだ!!

そして白崎くんの遺伝子を決して絶やすな…
何があっても!!

引用元:ハカイジュウ(21巻)

魅央の記憶から白崎の思い出や想いを受け取った後の武重の言葉

各巻ごとのあらすじは以下にて紹介しています。

白崎直央の行動から見る人格考察

続いて取り上げたいのは作品のヒロイン、白崎直央。

作品の序盤こそ未来がヒロイン的な扱いをされていましたが、ストーリーが続けば続くほどに白崎の存在が強くなっていきヒロインに昇格されており魅力的なキャラクターになっています。

白崎直央の行動履歴
①生徒会長でクラスで鷹代と数少ない生き残り
②武重に過度なセクハラを受けるが、生き残る為に武重をコントロールしようと励ます。
③ヘリコプターから墜落しながら鷹代の機転で生き残り、鷹代の看病をしながらキスをする
④片目を包帯で巻いた状態で未来・絢士を助けに入る
⑤機関銃、刃物、盾など特殊生物以上の戦闘力を見せる
⑥対特殊生物の本部へ乗り込み鷹代と再会するも、自らの想いは封印して未来との鷹代の縁を優先させる
⑦帝王と戦うファイナルフューズした武重に対して「行ってらっしゃい」と涙を流して後押しする
⑧帝王によって日本列島がほぼ壊滅した状態で魅央と直輝を出産。
⑨クローンとしてクラスター7の中で魅央、直輝の母親として生かされる
⑩魅央を庇うために鉄骨に刺さり死亡する

白崎の魅力は何と言っても「凛とした強さ」と「聡明さ」

一番最初は教室の中で襲われ怯える事しか出来なかった白崎直央ですが、徐々に芯の強さを発揮。

武重に執拗なセクハラを受けながらも現状を脱しようと人間関係を壊すことなく、自らを律して武重をコントロールするべく行動をしっかり取り始め視野の広さと頭の良さを見せてくれます。

立川辺が終わって、絢士編になってからの白崎は武力的にもたくましさを発揮

片目を包帯で巻き、目が見えない状態になりながらも絢士や未来を助ける強さを発揮すると同時に、鷹代陽に未来を会わせてあげたいという「独りよがりではなく、真に相手を思いやった愛情」を見せたところで完全にヒロイン確定のランプが点灯します。

復活した陽を見た時に未来よりも早く陽に抱きついたシーンはジーンときましたが、ここで未来は自らは身を引くべきだと決意させており、最後は陽と二人の子供(魅央と直輝)を授かりました。

魅央は母親譲りの強さを持っており、白崎直央はハカイジュウのヒロインという感じでしたね。

各巻ごとのあらすじは以下にて紹介しています。

特殊生物の正体

「ハカイジュウ」に出てきた化け物こと『特殊生物』

第1話から無尽蔵に現われ人間を苦しめた特殊生物の正体についても少し深掘りしていきます。

特殊生物の正体
①人間を喰い高い戦闘力を持っているが、ハンマーなどで倒す事は可能
②小型の生物は戦闘部隊によって駆逐出来る、超大型の生物は戦闘部隊でも歯が立たないレベル
③トール型の巨大特殊生物はブラックレイン(集中砲火)でバラバラになるも破片が結合し、さらに巨大化する
④フューズとの戦いにおいては致命傷を与えられると倒れる
⑤スカイツリーによって眠らされている帝王を蘇らせようとスカイツリーに集結する
⑥北海道に帝王が移った後も帝王を蘇らせようと特殊生物が襲い掛かる
⑦武重がクローンによって復活し「破壊樹(ハカイジュ)」を作り出され多数の特殊生物の実をつける
⑧愛に目覚めた武重によって破壊され、現存する実だけを地上に送り出す

結局のところ特殊生物の正体はラスト2話で明らかになります。

漫画内に特殊生物の正体が描かれているので、そのまま引用させてもらいます。

始まりは、この星が地中深くに生み出した小さな”生命の種”だった

それは悠久の時を経て”生命の根”となり、地上生物の進化の裏側で独自の生物を進化させていった。

そうして生まれたのが”特殊生物”たち

奴らは地の底でずっと待っていたのだ!

地球にとって害となった人類…
そして文明を破壊し、新たな生態系を作り直す時を!!

この30年に及ぶ一連の”特殊生物災害”は地球の自浄作用に他ならない

その総仕上げとして”大量破壊生物”が実った”生命の樹”が現われたのだ!!

これはもはやーー

”破壊樹”とでも呼ぶべきか!!

引用元:ハカイジュウ(21巻)

各巻ごとのあらすじは以下にて紹介しています。