漫画「マイホームヒーロー」に出てきた名言を噛み締めつつ、胸糞悪いシーン、気持ち悪いシーンを紹介(ネタバレ注意)

漫画「マイホームヒーロー」に出てきた名言を噛み締めつつ、胸糞悪いシーン、気持ち悪いシーンを紹介(ネタバレ注意)

2017年から「週刊ヤングマガジン」にて連載されている大人気漫画「マイホームヒーロー」について作中で出てきた名言や胸糞悪いシーン、気持ち悪いシーンなどをピックアップしていきます。

初版発行日2017年9月6日発売
作者原作:山川直輝、作画:朝基まさし
巻数23巻(コミックス)
(2024年3月20日現在)
ジャンルサスペンス
WikipediaマイホームヒーローのWikipedia

名言や胸糞悪いシーン、気持ち悪いシーンを紹介する上でネタバレを含む場合があります。
まだ「マイホームヒーロー」を見ていない方は最初にマイホームヒーローを読んで下さい。

マイホームヒーローのあらすじ

主人公の鳥栖哲雄(とす てつお)は推理小説オタクの普通のサラリーマン。

妻の歌仙(かせん)、一人娘の零花(れいか)と3人で仲良く暮らしていましたが、零花は大学生になった事をきっかけに一人暮らしをします。

ある日、零花と会った哲雄は零花の顔に出来たアザを発見し、彼氏から暴行されているのではないかと疑います。

哲雄が零花の家にいたガラの悪い若者達とすれ違った際に零花に暴行したような会話がなされた事からDVを確信し、零花の家でDVの証拠を掴もうとします。

すると零花の彼氏であり、DVを行っていた麻取延人が家に入ってきます。

クローゼットに隠れ麻取の通話を聞いていると歌仙の実家の財産を奪い取るために零花に近づいたことや過去に二人の女性を殺害していることを知ってしまいます。

逆上した哲雄は麻取を殺害。
直後に歌仙に現場を目撃されてしまいます。

果たして、この事件はどのように発展していくのか?

各巻ごとのあらすじは以下にて紹介しています。

マイホームヒーローの胸糞悪いシーン

マイホームヒーローは半グレ・ヤクザなどが絡んでくる漫画なので、胸糞悪いシーンが度々出てきます。

この胸糞悪いシーンもマイホームヒーローの醍醐味だと思いますので、私が胸糞悪いと感じたシーンを紹介していきたいと思います。

麻取延人が零花へのDVを告白するシーン(1巻)
マイホームヒーローの最初の話で描かれているシーン

鳥栖家の財産を狙っている半グレ集団(間野組)、孫である零花に狙いを定めて取り入ろうとするのですが、零花の彼氏である麻取延人は零花に対してDVを行います。

半グレ集団と計画について話している延人は過去に2人を殺した事を告白。
さらに零花についても計画が終了したら用済みだという話をしており、漫画開始早々からいきなり胸糞悪いシーンを見せつけられました。
恭一が窪・竹田に捕まり哲雄の勝利が確定するシーン(5巻)
マイホームヒーロー第1部の醍醐味であった哲雄vs恭一の証明対決

この漫画の主人公は哲雄であり、殺人を犯してしまったものの十分に酌量の余地があって感情移入出来るキャラクターなのですが、一方の恭一も頭脳明晰で母親想い、哲雄に料理を振る舞う優しさを持ち合わせており感情が入るキャラクターでした。

最終的には哲雄が勝利して、恭一がハメられるシーンが描かれたのですが、敵である恭一が捕まり、これから死んでしまうであろう事を想像した時にとても胸糞悪い気分になりました。
安元が薬師寺に裏切られて殺害されるシーン(10巻)
破天荒な捜査を繰り返しながらも最速で真実まで辿り着いた刑事の安元

安元は哲雄に自らの罪を自白させて、自首するところまで追い詰めます。
哲雄が自首すればこの物語は終わっていたのですが、真実を警察内部で共有する前に部下である薬師寺に裏切られ、半グレ集団の構成員に殺害されてしまいます。

安元の捜査自体が違法行為の連続で好感の持てないキャラクターではありましたが、彼なりの正義感を貫きながらあっさりと退場してしまったシーンは驚きと同時に胸糞悪い気分を受けました。
歌仙が天照のお香(薬物)によって正気を奪われるシーン(13巻)
カルト宗教団体である歌仙の故郷

歌仙に宗教団体の象徴であるオガミメを引き継がせるため、当主の郷一郎、郷一郎の母である天照によって拉致をされお香のような薬物を吸わされ正気を失っていました。

そして、零花が郷一郎によって犯されないよう自分が郷一郎に犯される代わりに哲雄と零花を助けてほしいと本能で涙ながらに訴えているシーンは作中でも胸糞悪いシーンナンバーワンというくらいに嫌な気持ちにさせられるシーンでした。
哲雄と歌仙が村での事件を忘れない為に毎晩求め合うシーン(23巻)
カルト宗教団体である歌仙の故郷での大量殺人から逃れた哲雄と歌仙

哲雄は家族を守るためとはいえ、200人近い犠牲者を出してしまった事と大量殺人を行った窪を逃がしてしまった事で毎晩悪夢にうなされるようになり、親族を亡くして傷ついている歌仙と毎晩のように求めあっていました。

漫画を読む感じだと美談のようにも受け止められるシーンですが、なんだか後味が悪いというか気持ち悪さを感じました。

哲雄は家族を守るヒーローでありながら、家族を守る為に多くの犠牲者を出した人物…
罪の大きさと罪の意識、哲雄と歌仙の苦悩が何とも言えません。

各巻ごとのあらすじ・ストーリー紹介は以下にて紹介しています。

マイホームヒーローの気持ち悪いシーン

続いて、マイホームヒーローの気持ち悪いシーンをピックアップしてみました。

金井が殺害されて自宅に送られるシーン(7巻)
マイホームヒーローは一般的な少年漫画と違って、登場人物が無情にもなくなってしまいます。

そんな中で気持ちが悪くなったのは零花を純粋に助けようと思って近づいてきた金井が、信ら半グレ集団に殺されてしまうシーンです。

零花の周りに現われた4人の男性
しばらくはこの4人を中心に物語が進んでいくんだろうなと思っていた中で、金井に訪れた不幸
恭一との繋がりが明らかになり、遺言を残すシーンも見ていた気持ちが悪くなるくらいに憂鬱になりました。
零花が郷一郎に犯されそうになるシーン(13巻)
歌仙の故郷にあるカルト宗教団体を統括する鳥栖郷一郎

郷一郎は自分の都合のいいように全てを解釈して村人を洗脳し、村人の財産や労働力などを自分のいいように使っていました。

歌仙を助けに来た哲雄と零花に対して、別々の場所で拉致を行い、零花に対しては体を犯して子供を産むように迫るシーンが出てくるのですが、そのシーンの気持ち悪さは突き抜けています。

郷一郎は零花を犯すか、歌仙を犯すか、どちらか選択しろと言うのですが、自らの娘や孫に対してそのような扱いが出来る神経には「キモッ」以外の言葉が出てきませんでした。

各巻ごとのあらすじ・ストーリー紹介は以下にて紹介しています。

マイホームヒーローの名言

テレビドラマ化、映画化されて大ヒットしたマイホームヒーロー

高次元の頭脳戦だけでなく、随所に出てくる名言も漫画の見所です。

ここではマイホームヒーローに出てきた名言を紹介していきたいと思います。

同じだから
もし…、この人が生き返って…

私たちが罪を犯さなくて済むチャンスが訪れても、同じことが起きれば今度は私がこの人を殺すから

引用元:マイホームヒーロー 第1巻 歌仙の言葉

歌仙が哲雄に対して零花を守る為に殺人した罪悪感を減らすためにかけた歌仙の優しい言葉です。

ひとつ嘘を重ねるごとに、本当のことを言うのが怖くなる…

引用元:マイホームヒーロー 第2巻 哲雄の言葉

延人殺しを隠そうとして二重・三重と嘘を重ねる事になった哲雄の言葉

嘘はつかない方がいい理由が分かりますね。

父親である時間の最後が近付いてるんだ
だから零花が巣立つ前に…
「真っ当な大人」ってやつを最後に教えたい

引用元:マイホームヒーロー 第2巻 哲雄の言葉

子を守りたい親心、子に正しさを伝えたい親心、矛盾と痛いほどの葛藤が伝わる言葉です。

家族を守るんならあなたも身を守って!
あなたは家族の一員じゃないの!?

引用元:マイホームヒーロー 第3巻 歌仙の言葉

『自己犠牲は美徳ではない』という事を優しく諭す歌仙、最高です。

誰だって…
自分の好きな人が目の前にいて…
嫌いな人は視界の外…
それが幸福でしょう?

引用元:マイホームヒーロー 第3巻 麻取の言葉

とても自己中心的な考えにも見えますが、突き詰めていくと麻取のいうことは万人が共通した事のように思えます。

お父さん…
僕は今から自分と家族の幸せのためだけに他人の命を犠牲にします。

僕はあなたほど…
大きくなれなかった

引用元:マイホームヒーロー 第5巻 哲雄の言葉

世界平和を願う事と身内の平和を願う事、どちらが優先なのでしょうか?

考えさせられますね。

そういう決意とか覚悟とかは全部20年前の結婚の時に済ませてますよ。
あの当時の妻には僕が必要でした。

そんな妻を「あんな家」から守るために僕は結婚しました。

引用元:マイホームヒーロー 第9巻 哲雄の言葉

哲雄と歌仙の絆の深さが伺える言葉ですね。

他人なんてどうでもいい…
この村の人間なんて…、どうでもいい…

確かにあなた方に過失はない。
だけど、郷一郎を信じてきたことが間違いだったんだ
天照を信じてきたことが間違いだったんだ
洋二たち鳥栖家についてきたことが間違いだったんだ

望み通りになってやる
僕は僕の大切な二人を守るあなた方もあなた方の大切な人を守るために好きに抵抗してほしい

村と半グレを潰すために僕はあなた方に危害を加える

引用元:マイホームヒーロー 第13巻 哲雄の言葉

歌仙と零花が拉致され、歌仙が薬物(お香)を吸わされ正気を失い、郷一郎によるレイプが行われることが判明した時の哲雄の決意

第2部の見所ですよね。

償おう…

「犯した罪は自分で背負う」という背中を見せて零花の父親を卒業しよう

引用元:マイホームヒーロー 第16巻 哲雄の言葉

半グレ集団vsカルチャー教団の村の戦いが激化する中、逃げる算段が見えてきたときの哲雄の言葉。

人間は皆それぞれに輝きを持っていた!
我々はその片鱗しか知る事が出来ない!

故にこの世で最大の悪は!
人を殺す事だ…!!

引用元:マイホームヒーロー 第17巻 松田月夜見の言葉

殺人に何のためらいもない窪に対して放った松田月夜見の言葉

第2部の最もエキサイティングなシーンでしたね。

零花…
歌仙さん…

愛してる…

引用元:マイホームヒーロー 第17巻 鳥栖哲雄の言葉

窪との激しい戦闘で死ぬことを覚悟した哲雄の言葉

やったことは褒められた事ではないですが、感動してしまいますね。

家族が一緒にいられれば、幸せかどうかなんて…
どうでもいい

引用元:マイホームヒーロー 第17巻 鳥栖歌仙の言葉

第2部最大の感動ポイント

以前、田端を相手に同じ言葉を放った上で、再度ここで飛び出してくるという叙情的な伏線回収

マイホームヒーローの素晴らしさを物語るシーンだったと思います。

もし…
赦されるなら…

その日まで…

捕まる最後の…
一分一秒前まで…

僕と暮らしてくれませんか……?

引用元:マイホームヒーロー 第17巻 鳥栖哲雄の言葉

運も味方したのか、犯人ではなく英雄となって社会に戻ってきた哲雄

一度は自首しようとしたものの目の前に人参をぶら下げるとその誘惑にはなかなか勝てないという人間の業を見事に描いた名言だったと思います。

己が持つ罪悪感と自らの幸せを望んでしまう気持ち…

めちゃくちゃ分かります。人間は善と悪の双方を持ち合わせていますからね。

この7年で腑抜けてやしなかって…
ずっと不安だったっ…!!
ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと!!

この7年間…
ずっと準備してきたっ…!!
ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと!!

引用元:マイホームヒーロー 第23巻 鳥栖哲雄と窪が殺し合う際のやり取り

哲雄vs窪、お互いに7年間持ち続けていた「想い」が溢れる言葉です。

僕の時間を止めたのはお前だ
お前が生きている限り僕は前に進めない

(中略)

意地でも…
その責任を取らないといけない…

お前を殺さないと前に進めない…!!

引用元:マイホームヒーロー 第23巻 鳥栖哲雄が窪と殺し合った際に残した言葉

人を殺す事に快楽を覚える窪、窪らが率いる半グレ集団に巻き込まれ悪に足を踏み入れてしまった哲雄

哲雄の悲壮な思いが溢れ出てくる名言ですね。

各巻ごとのあらすじ・ストーリー紹介は以下にて紹介しています。